2016年8月7日日曜日

ズバリ!!解説

ズバリ!!解説シリーズ第12弾


夏真っ盛り

「熱中症の予防と対策」をズバリ!!解説


夏真っ盛り『熱中症の予防と対策』をズバリ!!解説

夏になると気をつけなければならない「熱中症」。

近年は毎年のように「死亡」「搬送」などと報道されていますが、一言で「熱中症」と言ってもどのような症状が出て、どのように対処すれば良いか、予防するにはどうすればよいかズバリ!!解説していきます。

まず「熱中症」という言葉、比較的最近耳にするようになったと思いませんか?

熱中症」という言葉自体は古くからありますが、使われるようになったのは90年代後半ごろからと言われています。
その前は「熱射病」や「日射病」などと言っていました。

熱中症」というのは、「症」という字が付いているため、病気の状態を表しています。
つまり、「熱射病」などにかかっている状態を「熱中症」と言います。

熱中症」はいくつかのステージに分類することができます。


初期段階のⅠ度は「熱失神」「熱けいれん」

「熱失神」は、直射日光の下で長時間行動したときや、高温多湿の部屋で起きます。
そのような環境にいると体温は上がりますが、体は上がった体温を下げようとするため皮膚の毛細血管を拡げます。
その結果、脳へ行く血液の量が一時的に少なくなるなり、顔色が悪い・めまい・立ちくらみ・吐き気などが起こります。

「熱けいれん」は、熱失神のときのような環境に長時間いると、多量の汗をかきます。
体から失った水分を補おうと水だけを飲むと「塩分(ナトリウム)」と「ミネラル」が不足し、低ナトリウム血症「水中毒」の状態となり、筋肉に痛みを伴った“けいれん”や“硬直”が起こります。

「熱失神」「熱けいれん」になった場合は、なるべく涼しい場所へ行き、衣類をゆるめ、足を頭より高くして脳に血液を行きやすくします。同時に体を冷やして水分と塩分を補給します。
吐き気がひどく飲めないような場合は医療機関へ行きましょう。


Ⅱ度は重篤の一歩手前「熱疲労」

 「熱失神」「熱けいれん」のときに十分な水分、塩分が補給できないと「脱水症状」となり、極度の疲労感、脱力感、倦怠感などが起きます。
このとき、体温は上昇していないため、皮膚は冷たくなっています。

 「熱疲労」が起きたときも「熱失神」「熱けいれん」と同じように涼しい場所へ行き、水分と塩分をゆっくり補給します。
「熱疲労」は重篤する一歩手前の症状ですから、医療機関へ受診した方が良いでしょう。

 
 最悪の場合は死にいたる「熱射病」

 「熱疲労」が進行すると「熱射病」となり、最悪の場合は死に至ります。
脱水症状が悪化すると、脳の体温調節機能に障害が起こり、体温がコントロールできなくなります。
汗が止まるため体温が上昇し、皮膚が乾燥します。
頭痛が起き、意識がなくなる昏睡や錯乱といった意識障害を起こし大変危険な状態となります。

 このような症状が見られたら速やかに医療機関へ搬送しましょう。


 熱中症の予防は水分補給とタイミング

 熱中症を予防するには、まずは暑さを避けます。
暑い日に外出しなくてはならないときは、なるべく日陰を選んで歩き、適度に休憩をしましょう。
屋内にいても熱中症になることがあるため、エアコンは上手に活用します。

 水分は「のどが渇いたら」ではなく、こまめに少しずつ飲むようにしましょう。
た、水分はコーヒーやジュース、お酒は控え、塩分が入っているものを意識すると良いでしょう。
味噌汁は熱中症の予防に効果的と言われています。
持病などによって塩分が制限されている方は、医師に相談し指示に従うようにします。

 最近は「経口補水液」が市販されているため手軽に手に入れることができますが、「熱けいれん」や「熱疲労」のときに適度な水分・塩分補給として飲用すると良いでしょう。


自家製経口補水液の作り方

経口補水液は自宅でも簡単に作ることができます。

水1リットルに対し、食塩3g(小さじ1/2)、砂糖40g(大さじ4と1/2)を混ぜれば完成。
緊急時は、コップ1杯に食塩ひとつまみ、砂糖を軽くひと握り入れれば良いでしょう。経口補水液は、急いで飲むと効果が期待できません。
「飲む点滴」と言われるよう、ゆっくり飲むようにしましょう。

経口補水液は熱中症に限らず、ノロウイルスなどによる脱水症状にも効果的ですが、緊急時以外は医師や薬剤師に相談したうえで正しく飲んで下さい。




ズバリ!!
~熱中症は段階を知り、早めの対処で重篤化を防ぐ~


次回は「これからの季節は特に注意“ノロウイルス”」をズバリ!!解説します。

0 件のコメント:

コメントを投稿